松島屋ないまぜ帖

2021年10月

2021.10.21

蝋燭暮らし

いやぁ〜久しぶりにまいった。

歌舞伎座休演日の前日

(10月18日)の朝

我が家はいきなり停電した。

ブレーカーを上げては落ち

上げては落ちの繰り返し。

ウルトラマンよりもたない(泣)。

 

東京電力に来てもらい

漏電してないことを確認。

ひとまずホッとする。

  

原因はブレーカーの老朽化。

業者さんに駆けつけてもらった。

部品交換ではダメで

ブレーカー本体を交換することになったが

すぐに代替品が見つからないとのこと。

取り替え工事は

翌日、つまり休演日(10月19日)に

持ち越すことが決まった。

  

秋の日はつるべ落とし。

日暮れが早く

神棚のお灯明から仏壇用

ヒーリング用まで

家中の蝋燭を総動員↓

  

部屋を移動する度に

どこへでも蝋燭を持っていく。

  

休みの前の晩だから

夜更かしして

日曜夜に録画した「鬼滅の刃」を見ようと

楽しみにしていたが

TVが見られない。

  

いつも日付が変わると更新するブログ。

手元灯りの乏しい中で書いたところ

by亀嫁と痛恨のミス。

  

30時間後に復旧し

修正しました。

お許しください。

  

2021.10.20

放浪記

今から60年前の今日

日比谷の芸術座で

『放浪記』の幕が開きました。

  

日本のお母さんと呼ばれた女優

森光子先生の代表作です。

これは上演2000回記念の時に頂いた

光るコースター↓    

放浪記といえば

“でんぐり返し”と言われた程

有名だった第四幕第二場の

渋谷木賃宿のシーンに続くのが、

第四幕第三場

「南天堂」二階の出版記念会会場。

  

その南天堂は文京区本駒込に

本当にあります。

  

4〜5年前のこと

本駒込周辺の商店主サン達から

私に講演会講師の依頼がありました。

その場を仕切っていらっしゃったのが

南天堂のおじちゃまでした。

朗らかな方で

「ウチは『放浪記』に出てくる店だから

おいそれとはたためないんだよ〜」と

茶目っ気たっぷりに仰っていたのを

覚えています。

  

その南天堂書房の前を

数年ぶりに通りかかりましたら

お店があった場所が更地に!

  

驚いて立看板を見たところ

14階建のワンルームマンション100戸

&店舗に生まれ変わるらしいのです。

南天堂サン、

2023年春に

新しいビルが建ったら

また戻って来られるはず。

  

ここで提案です。

新しいビルの二階は

舞台セットそのまんま

って言うのは如何でしょう。

いっそのこと

『放浪記記念館』にしちゃいませんか?

女給姿の森先生が

「あら、エッサッサア」と

お盆を持って踊っていらした

カフェー「寿楽」も併設で!

南天堂のおじちゃま〜

お願いしま〜す!

  

2021.10.19

美術展もオンライン

  

朝晩ひんやりしてくると

日本酒が格段に美味しくなる。

もちろん一年中美味しいのだが

ひんやりした風や虫の音も含めて

酒の味が増すように思う。

  

器も大事な要素。

お気に入りは沢山あって

その内いろいろ紹介したいが

今泉今右衛門先生のお猪口は

小さめの色鍋島。

薄手の磁器で

主張し過ぎない↓ 

   

今、先代の作品が

今右衛門古陶磁美術館で開催されている。

  

なかなか佐賀へ出向くのは難しい昨今。

YouTubeでも同時開催中。

ついに展覧会もオンライン!

  

ご当代が優しい口調でご案内。

ピアノのBGMがいい感じ、

作品の邪魔をしない。

「十三代今右衛門展 草創期をたどる」は

こちらから↓

https://www.imaemon.co.jp/museum/

  

2021.10.18

十三夜

  

「廻れば大門の見かえり柳

いと長けれど・・・・・」で始まる

樋口一葉の『たけくらべ』。

 

  

樋口一葉は、

台東区立一葉記念館となっているあたりで

駄菓子や荒物を売る小さな店を

経営していました↓ 

 

生まれた時は

裕福な家のお嬢様だったのに

父親が亡くなったのを機に

一家の主として

家族の面倒を見るためです。

  

筆は立つものの

商売は上手ではなかったため

一年足らずで引き払ったようですが

ご近所の人達をつぶさに観察し

後に『たけくらべ』に活かされたことを思えば

決して無駄ではなかったと言えます。

  

この世は全て必然。

きっと何か意味がある。

  

上野の森で身の上を語る

主人公たちを描いたこの絵は

『十三夜』の一場面↓

瀧澤徳雄画

 

貧乏も苦難も淡い恋も、

24年の歳月を一気に駆け抜けた

女流作家、樋口一葉

晩年の傑作です。

  

今夜は令和三年の十三夜。

  

2021.10.17

コスパ最高!2時間越えの生配信

先ほど生配信が終わった紀尾井町家話第五十一夜。

時蔵さんのお宝写真!

驚いた〜。

初めてのアメリカ公演の写真は

博物館にあってもいい位だ。

  

博物館といえば台湾の故宮博物院の話、

僕のフリに時蔵さんが実物で応えてくれたことも

嬉しかった。

これは打ち合わせも何もしてなかったから

ビックリ。

まさか白菜の耳かきを

持っていらっしゃるとは!

  

だんまりの場での「蛇籠」の話も

へえ〜そうなんだ、と思った。

  

2時間越えにお付き合いくださった皆さま

本当にありがとうございました。

タイミングが合わなかった方は本日正午まで

配信チケット購入可能です。

23:59まで何度でも視聴可能で

希少性と話題性&コスパ最高です。

<こちらをタップ>

  

最後にもともとの「蛇籠」はこれ↓

小石川後楽園で撮影。

水の中に竹籠が並んでいるのわかります?

中に石が入っていて

ニョロニョロと蛇のように見えることに由来します。

2021.10.16

祝!高橋留美子先生

めでたいっ!

漫画家の高橋留美子先生が

アメリカの漫画賞で殿堂入り!

  

「ハーベイ賞」日本人としては

手塚治虫先生に次いで二人目。

  

「めぞん一刻」

「うる星やつら」など

高橋留美子先生の作品が

海外でもポップカルチャーとして

ちゃんと評価されたということ。

  

高橋留美子先生のあの世界観がわかってもらえて

日本人としてとても嬉しい。

  

僕のとっておきのコレクションを披露します。

オイルの中をよ〜く見てください↓

    

テニスラケット

日の丸の扇子

桜の花びら

昔はこんな洒落たのがあったんです。

遊び心がある文化

好きだなぁ。

  

2021.10.15

紀州の貴婦人

「紀州の貴婦人」と呼ばれる花があります。

紀伊半島の南部にだけ自生すると言われる

「キイジョウロウホトトギス」

釣鐘のような形で

花の大きさは一寸くらいです↓

 

東京の小石川植物園

特別栽培されているものをパチリ。

  

キイジョウロウホトトギスの

ジョウロウは「上﨟」で、

貴婦人という意味があります。

他にも江戸幕府大奥の御殿女中で

身分が高い女性を指します。

また、位の高い遊女のことも。

  

歌舞伎では『釣女』や『鰯売』など

ときどき出てきますので

台詞の中から拾ってみてくださいね。

  

2021.10.14

上司は源範頼です

今月、亀蔵のお役は歌舞伎座第三部

『お土砂』の長沼六郎です。

    

源範頼(のりより)に仕えています。

範頼は頼朝、義経とは異母兄弟です。

  

「お七を愛妾にしたいから連れて来るよう」

命令が下り

灰まみれになりながらも

必死に頑張っています。

  

ここだけの話

あの灰、

龍○散です。

  

ここから先はネタバレ注意!

『お土砂』では3歳の歌姫ののちゃんの

♪犬のお巡りさん♪も

見どころの一つです。

東京メトロ日比谷駅の看板↑  

   

2021.10.13

栗より美味い

子どもの頃に聞いた焼き芋屋の売り声は

「栗より美味い十三里半〜」だった。

 

この話をしたら

嫁がハテナな顔をした。

福岡では、聞いた事が無いと言う。

  

「栗は九里

よりは四里

足して十三里だから

栗より美味い十三里〜で

いいんだけど

もうひとひねり。

さつまいもの産地、川越は

江戸から十三里半の距離なんだよ。

この駄洒落、わかる?」と

解説してあげた。  

  

「あ〜なるほど。

じゃあ、さつまいもは仔熊ってわかる?」

嫁が反撃に出た。

さつまいもは仔熊の好物ってことか?

それとも仔熊の形をしたさつまいも?

  

「ハイ、ブッブー時間切れ。

正解はね、韓国語でした。

韓国語でコグマって言うのよ

さつまいものこと」

  

知らんがな〜。

  

今日はサツマイモの日。

美味しいさつまいもを食べることができるのは

甘藷先生と言われた青木昆陽先生の

研究のおかげ。

国の名勝&史跡に指定されている

東京大学大学院理学系研究科附属植物園には

青木昆陽先生を讃える

甘藷試作跡の碑がある。

さつまいもの色や形を彷彿とさせる石碑で

「甘藷」の文字が読める↓ 

2021.10.12

知らなかったトーハクあれこれ

東京・上野公園にあるトーハクこと

東京国立博物館。

  

月に1度はお邪魔してるのに

今更ながらの発見が三つ。

「そんなの知ってるヨ〜」な方

笑ってください。

  

その1

本館裏手にある日本庭園、

開館日は10時〜16時

“毎日”開放。

昔は、春と秋

年に2回だけの期限付き開放だったが

コロナ禍が福と転じた?

今は紅葉前で、ほぼ独占状態↓  

 

その2

J・コンドルの弟子

片山東熊設計の表慶館

の前に鎮座するライオン像。

狛犬の代わりなのか

阿形と吽形だった↓

 

その3

正門前のマンホールの蓋が

ポケモンになっていた↓

  

全国で“ポケふた”が

次々に登場してるのは

知っていたが

上野公園のは全く気付かなかった。

しかもすぐ近くの

国立科学博物館前にもあるらしい。

これにハマってしまうと

“沼化”しそうだから

コレクションするのは遠慮しておきます。

  

以上、僕の中でのトーハクぷち発見でした。

  

 

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