松島屋ないまぜ帖

2021年09月

2021.09.30

色なき風

我が家のバルコニーでは

半年前

プランターに種蒔きした

蓼藍の花穂が伸びてきました。

  

秋の空に向かって1センチでも高く!

さわやかな秋の風にそよいでいます↓

     

今年は日照時間が足りなくて

茎が細く、葉っぱが小さい上に

なんと、カタツムリまでついてしまった〜

というイマイチな結果。

藍染めは諦め

もっぱら切り花として楽しんでいます。

玄関、台所、リビングに仏壇まで(笑)。

  

そんな中

藍の種を差し上げたお客さまから

「大判のスヌードを染めましたよ〜」

の報告が↓

 

コットンの生葉染めは

薄い染めあがりになります。

まるで雲が浮かんだ秋の空!

とっても素敵です♪

  

  

2021.09.29

吉祥寺には吉祥寺が無い?

昨日のブログの続きです。

  

スタッフの一人が  

昨日の吉祥寺の画像を見て

「山門の大きな額は

“栴檀は双葉より芳し”の“せんだん”ですか?

文字が微妙に違いますが・・・」と。

  

全く気づきませんでした。

と言うより、私は読めませんでした(苦笑)。

  

「栴檀は双葉より芳し」の

「せん」の字は「木へん」ですが

吉祥寺の額は違います。

「だん」の字も旧字体でしょうか?

   

個人的にはお寺サンの名前が気になります。

「きちじょうじ」と読むのか

はたまた歌舞伎のように

「きっしょうじ」なのか。

  

そこで私、直接お寺さんへ電話しました。

昔とった杵柄!えへへ♪

電話取材、得意なのです。

  

まずお寺の名前は

「きちじょうじ」

武蔵野の地名、吉祥寺と同じ読み方です。

そもそも、このお寺サンの領地が武蔵野にあって

田んぼや畑で食糧を作っていて

本駒込の吉祥寺の土地だからね〜と

その名をつけたのが始まり。

だから武蔵野の吉祥寺には

吉祥寺が無いんだそうです。

  

そんな大量の食糧を何故に作っていたかと言うと

このお寺サンには、山門の額にある

「せんだんりん」と言う学問所があり

江戸時代には千人を越える大所帯で

まかないが必要だったと。

せんだんの文字の微妙な違いについては

「正直、よくわかりません」との事。

但し「受付の前に大きな栴檀の木がございますので

全く関係無い事は無いかと。

どうぞ見にいらしてください」と

電話で丁寧に説明してくださいました。

  

因みにその学問所が発展して

駒澤大学になったそうです。

本駒込の吉祥寺さま

ありがとうございます。

この場を借りて御礼申し上げます。

  

これでスッキリしました。

歌舞伎座「松竹梅湯島掛額」が

より楽しめそうです♪


2021.09.28

点と点が線に・・・

お陰さまで九月大歌舞伎は昨日

無事に千穐楽を迎えました。

今日から早速

十月大歌舞伎の稽古です。

  

亀蔵が出演するのは

第三部「松竹梅湯島掛額」。

ざっくり、八百屋お七の話です。

  

「吉祥院お土砂の場」と

「四ツ木戸火の見櫓の場」。

  

「お土砂」は歌舞伎には珍しいアドリブ合戦、

難しそうとか高尚そうとか

歌舞伎の固いイメージを覆す

“品よく笑える歌舞伎”です。

  

そして「四ツ木戸〜」は

雪の降りしきる中

お七が火の見櫓へ登るシーンが見所です。

  

お七が恋い慕う相手は吉三郎。

二人の比翼塚がある文京区の吉祥寺↓

 

ところで吉三郎は

「吉三」と呼ばれますが

吉三と言えば

・・・・・・「三人吉三」?

  

私の中で点と点が線になった瞬間!

歌舞伎座宣伝部が教えてくれました。

なんと、吉三郎とお坊吉三は

同一人物だそうです。

皆さまはご存知でしたか?


「四ツ木戸」はもともと「松竹梅雪曙」という作品で

「三人吉三」もどちらも作家は河竹黙阿弥。

「三人吉三」の方が4年後に書かれたのです。

  

コクーン歌舞伎の

ドカ雪の「三人吉三」を思い出します。

火の見櫓のシーン

印象的でしたよね。

  

さあて今回の十月大歌舞伎は?

お七は尾上右近サン&吉三郎は中村隼人サン。

乞うご期待!

  

2021.09.27

ゴッホと鴎外

ゴッホの「星月夜」が好きだ。

 

ゴッホの映画

実写とアニメを見て

その生涯と画風はざっくりと

頭の中に入っている。

  

シニャックのような点描画を描いてみたり

ミレー風なのに凝ってみたり

コローのような風景画を表現してみたり。

   

迷いながら悩みながらの創作活動の軌跡。

生前は殆ど評価されず

さぞかし無念だったと思う。

  

東京都美術館の『ゴッホ展』へ。

更なる発見を求めて

イヤホンガイドを借りる。

図録も購入↓

  

今回「星月夜」の出展は無い。

が、興味深いコラムに出会う。

忠あゆみ氏の

「日本におけるゴッホ受容 1910ー1958」。

ゴッホの名前を

日本で初めて活字にしたのは

森鴎外だった!

『スバル』紙面の連載の中で。

  

森鴎外は

ポスト印象派として

ゴッホの名前を7回も

挙げている。

  

さすが、東京国立博物館(当時は帝室博物館)

の総長だ。

鴎外が日本でのゴッホ人気の火付け役と言ったら

言い過ぎか。

  

2021.09.26

サッカーも鬼滅!?

サッカーの試合を毎週見ている。

totoに貢献している為、かなり熱心(笑)。

  

昨日のアビスパ福岡には驚いた。

ユニフォームが「鬼滅柄」だったから。

アビスパのチームカラー

緑とネイビーブルーの市松模様。

  

昨日の試合以降

ホームゲーム3試合で

このユニフォームを着用するそうだ↓

公式サイトより


  

「無限列車」地上波TV初登場に

引っ掛けてはいないのだろうが

そのタイミングの良さ!

“全集中”で、強かった‼︎

  

このユニフォームでの今後の試合は

第31節10月2日(土)

清水エスパルス戦

  

第34節11月3日(水)

大分トリニータ戦

  

竈門炭治郎にあやかれるか?

がんばれアビスパ!

2021.09.25

「うちの萩はちょっと遅めなんです。

9月下旬が見頃ですから

その頃いらしてください」

  

先月末、電話で伺ったところ

係の方が丁寧に答えてくださいました。

  

30mにも及ぶ「萩のトンネル」が有名な

向島百花園(墨田区)は、

文化文政期

江戸商人によって造られました。

昭和53年に国の名勝・史跡に

指定されています。

  

紅紫色のミヤギノハギ↓

  

園内各所に

ヤマハギ

ケハギ

ツクシハギ

マルバハギ

キハギ

ソメワケハギ

エドシボリなどがあって

ゆっくり見比べてみるのも

オツです。

  

ニシキハギの白花品種シラハギも↓ 

  

向島百花園によりますと

日本に自生しているものだけで15種類。

乾燥に強くて

痩せた土地でも育つ

パイオニア的な植物だとか。

マメ科ですから花そのものは小さく

どちらかというと地味ですが

しなやかさと強靭さを持ち合わせています。

  

万葉集では、141首

萩が詠まれています。

ダントツの一位。

万葉の人々は

その特性に思いを寄せたのかもしれません。

萩の花言葉は「思い」デス。

  

  

2021.09.24

夜中のスカイツリー

秋分の日、午前0時半過ぎ

月を見ようと空を見上げた。

頭上高く、白い月だった。

  

え?

東京スカイツリーに灯り?

イチ、ニ、サン・・・

数えてみると

10秒ごとに色が変わっている!

こんな真夜中に

  

急ぎ公式サイトを見てみる。

SDGsの一環として

9月17日〜28日は特別ライティング期間。

18時〜20時は3秒ごとに色が変わって

17色を点灯している。

  

東京スカイツリー公式サイトより↑

 

が、消灯時間は午前0時だったはず。

 

???

  

午前1時、通常に戻っていた。

  

一体何だったのだろう。

幻か?

  

もしかして、何かの暗号?

みんなが夜空を見上げる確率の高い

今の時季に?

いやいや、いくら何でも

それは大胆すぎる。

やっぱり試運転ってことで。

2021.09.23

カムイ レンカイネ

アイヌであればこそ

とサブタイトルが付いている

「木彫り熊の申し子

藤戸竹喜」展へ。

  

  

作品はどれも一つの木の塊から

削り出されたもの。

その躍動感!

仕上げの毛彫りは緻密で

硬い木であることを忘れさせる。

  

作者は、小学校を2年で中退、

木彫り職人だった父親を見よう見真似で

12歳から木彫りを始める。

 

84歳でこの世を去るまで

どんなに小さなものを彫る時でも

刃物を入れる前に必ず

カムイノミ(神への祈り)をしたという。

どれもデッサン無しのぶっつけ本番。

  

草木、動物、細菌までも全てが

カムイから何らかの役割を持って

人間界へ下ろされている

と考えるのがアイヌの世界観。

  

初期から最晩年まで80点あまりの作品が

東京で展示されるのは初めて。

  

そして今、この作品たちと出会うことも

カムイの思し召し

カムイ レンカイネということか。

  

東京ステーションギャラリーで

9月26日まで。

  

2021.09.22

秋の散歩

いろいろな雑誌で「身体を整える」特集を

見かけるようになりました。

  

運動の基本は歩くこと。

亀蔵は仕事前に

人通りが少ない場所を選んでおよそ1万歩。

私は私で秋の草花を探す

おひとりさま散歩を実践中。

この時季はピンクや紫が多い気がします。

  

ムラサキシキブ↓

 

ヤブラン↓  

  

六本木1丁目にある泉屋博古館分館

(リニューアルで閉館中)の近くでは

こんなものを見つけました!

左側にご注目ください↓

 

 

秋に咲く桜?

お隣の百日紅と仲良く並んで咲いています。

植え込みの中は立ち入り禁止で

これ以上近づくことができませんでした。

アップで撮影できずスミマセン。

  

調べたところ

「十月桜」の一種のようですが・・・

どなたか植物に詳しい方

教えてくださ〜い♪

  

2021.09.21

竹取物語

皆さまよくご存知の竹取物語。

竹から生まれた光輝くばかりのお姫様、

かぐやひめが月へ帰るのは八月十五日。

当時は旧暦ですから

つまりは今夜です。

  

五人の公家たちに難題を出し

帝でさえも受け入れないかぐやひめ。

  

源氏物語にも

「物語の出で来はじめの祖(おや)なる竹取の翁」

とあって、平安朝のはじめ

かな文字で書かれた日本で最初の物語です。

  

この絵本は

作家の円地文子先生が書かれた文で

音読しやすく

絵本読みのボランティアで

何度も使わせていただきました

  

そして秋野不矩先生の絵が素晴らしくって!

女性の日本画家に与えられる最高賞と言われる

上村松園賞を受賞なさっています。

  

今、気づきました。

絵本って子ども達が名文や名画に触れる

絶好の機会なのですね。

もっともっと

いろんな絵本を

読んであげれば良かったなぁ。反省。

   

ところで、かぐやひめが

帝への置き土産にした

「不死の薬」。

帝がその薬を日本で一番高い山で焼くよう

家臣に命じたから「ふじの山」と

富士山の名前が付いたことも

最近、知りました。反省。

        

  


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