松島屋ないまぜ帖

2021.09.23

カムイ レンカイネ

アイヌであればこそ

とサブタイトルが付いている

「木彫り熊の申し子

藤戸竹喜」展へ。

  

  

作品はどれも一つの木の塊から

削り出されたもの。

その躍動感!

仕上げの毛彫りは緻密で

硬い木であることを忘れさせる。

  

作者は、小学校を2年で中退、

木彫り職人だった父親を見よう見真似で

12歳から木彫りを始める。

 

84歳でこの世を去るまで

どんなに小さなものを彫る時でも

刃物を入れる前に必ず

カムイノミ(神への祈り)をしたという。

どれもデッサン無しのぶっつけ本番。

  

草木、動物、細菌までも全てが

カムイから何らかの役割を持って

人間界へ下ろされている

と考えるのがアイヌの世界観。

  

初期から最晩年まで80点あまりの作品が

東京で展示されるのは初めて。

  

そして今、この作品たちと出会うことも

カムイの思し召し

カムイ レンカイネということか。

  

東京ステーションギャラリーで

9月26日まで。

  

        

  


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