松島屋ないまぜ帖
2023年02月
2023.02.28
織部焼
かの美食家・北大路魯山人好みとして
知られる織部焼。
土からの生命のメッセージが
直に伝わってくるような風合い。
素朴な温もり。
今の時季だと
盛り付ける料理は
桜鯛の刺身や
昆布締めなんかいいなぁ。
温燗をちびちびやりながら
ひと口ずつ
ゆっくりと味わう
至福の時。
器に趣きがあると
漬物だってご馳走、ご馳走。
な〜んて
博物館の展示品を見ながら
想像? 妄想?
するのが常。
東京国立博物館所蔵の織部焼↓
戦国武将で
茶人でもあった
古田織部が
自作の美濃焼を使って
茶会を開いたのが
1599年2月28日。
以来、『織部』と
呼ばれるようになったという。
今日は
『織部の日』。
2023.02.27
日本全国津々浦々
二、三日前のこと。
嫁の友達からクール便が届いた。
中を開けてみると
地酒やら海の幸やら
美味しそうなのが沢山。
観光マップなるモノも。
ここへ行ったお土産だなと
察しがつく。
どれどれ
どこから届いた?
京都の丹後地方ね、伊根町。
日本海に面した所。
舟屋がある。
へぇ〜、珍しい。
アレ?
ここ
なんだか見覚えが。。。
行ったことないけど。。。
あ、寅さんだ!
いしだあゆみサンが
マドンナで
先の松嶋屋のおじさんが
人間国宝の陶芸家だった回。
調べたら
昭和57年の作品
『男はつらいよ
寅次郎あじさいの恋』
ご存じの通り寅さんは
日本全国いろんな所へ出没する。
下手なプロモーションより
ずっといい。
こうやってちゃんと記憶に
残ってる。
2023.02.26
週刊モーニング
課長だった島耕作が
今や社外取締役(それも複数の)
になっている!
講談社の週刊「モーニング」。
発売中の13号に
落合芳幾と月岡芳年が
主人公として登場↓
昨日ブログに書いた
三菱一号館美術館
『芳幾・芳年』展とのコラボ企画↓
東直輝先生の
『警視庁草紙』外伝
オリジナルストーリー。
明治の初め30代を迎えた
芳幾・芳年と
世界観がピタリと合う。
ところで
浮世絵師の二人は
肉筆画も描いていた。
屏風の左側は芳幾作
歌舞伎絵看板『吃又』↓
(三菱一号館美術館『芳幾・芳年展』より)
今で言うと人気漫画家の作品が
歌舞伎座の前に架かっている感じ。
例えば島耕作の
弘兼憲史先生の絵看板
見てみたい♪
2023.02.25
浮世絵ライバル対決
幕末の浮世絵師・歌川国芳には
80人あまりの弟子がいたらしい。
その中で頭角を表した二人の絵師
芳幾・芳年の展覧会へ。
月岡芳年は
これまでいろんな展覧会で
たびたび見てきた。
一方の落合芳幾は
実は今回、初めて認識した。
芳幾の方が6歳年上で
入門も一年先輩。
師匠である国芳の
追善絵を任された高弟で
歌舞伎とも関わりが深い。
この展覧会
見どころの一つは
『英名二十八衆句
(えいめいにじゅうはっしゅうく)』
二人で14枚ずつ分担し
歌舞伎や講談の残酷場面を
描いた代表作。
画風を見比べたり
共通点を見出したり
いろんな楽しみ方ができる。
会場内に面白い演出があった。
うっかり通り過ぎると
勿体無いのでご紹介。
下の3枚の写真
よ〜くご覧ください↓
気付かれましたか?
特殊加工によって
見る角度で絵が変わります。
上手の方から見ると芳年。
下手の方から見ると芳幾。
『芳幾・芳年
国芳門下の2大ライバル』展
今日から4月9日まで
三菱一号館美術館にて。
7月8日〜8月27日まで
北九州市立美術館へ巡回。
2023.02.24
湯島聖堂
月に一度の
スタッフ研修会、
先月は京都で写経でしたが
今月は
人気ドラマ『大奥』にヒントを得て
徳川五代将軍綱吉公により
創建された湯島聖堂へ。
入り口は『仰高門』
(ぎょうこうもん)
「聖人の高徳を仰ぎ見る門」です
中に入って直進すると
孔子像がお目見え。
台北市ライオンズ・クラブから
寄贈された銅像で
高さ4.57m
世界一の大きさを誇ります↓
聖堂のニの門は
「聖人の教えで道徳に入る」
の意味を持つ
『入徳門』(にゅうとくもん)↓
聖堂の三の門は
階段を昇った先にある
『杏壇門』
(きょうだんもん)↓
孔子はかつて弟子たちに
「杏の木のある壇」の上で
教えを説いたことに由来します。
この門をくぐると
孔子を祀る
『大成殿』に到着。
土日祝日だけお厨子が
開かれます。
国の史跡に指定された翌年
関東大震災で焼失した
大成殿ですが
昭和10年
鉄筋コンクリートで再建されました。
幕府直轄の昌平坂学問所がおかれ
日本の近代教育発祥地でもある
湯島聖堂。
実は東京国立博物館も
ここから始まりました。
孔子の教えである論語って
一見難しそうですが
境内にある
『宥座(ゆうざ)の器』は
“中庸の徳”を
わかりやすく表したものです↓
器の中に水を入れすぎると
バランスを崩して
ひっくり返ってしまいます。
何事もほどほどで
と学んだ
湯島聖堂でした。
2023.02.23
ファイト!
BGMのつもりでかけたのに
気づいたらいつも
手を止めて聴き入っている。
シンガーソングライター
中島みゆきサンの
アルバム『ここにいるよ』。
強いメッセージ性がある楽曲。
独特なビブラートの
ドラマティックな歌声。
『ファイト!』
元気が出る。
『糸』
さまざまなご縁を思う。
『悪女』
短い小説のよう。
シーンが浮かぶ。
1952年の今日生まれたみゆきサン。
女性の年齢を言うのは
ヤボだと分かっているが
2023年から引き算して
びっくりした。
これまでも
これからも
唯一無二の存在。
2023.02.22
BLUE GIANT
映画館で観て大正解。
大きな画面もさることながら
音の良さっ!
先週金曜日に始まった映画
『BLUE GIANT』
世界一のジャズプレーヤーを目指す
青年の話。
もとは10年前に連載が始まった
『ビッグコミック』の漫画。
数々の賞に輝き
「音が聞こえる漫画」
と言われている。
タイトルの“BLUE”は
青春の青もあるけど
あのBLUE NOTEを
リスペクトしてのことだと
勝手に解釈。
以前このブログで、
バッド・パウエルのことを書いた。
我が家ヘビロテのLPレコードが
まさにBLUE NOTE。
この映画のプログラム
ジャケットが
これまた秀逸!
早速、机の上に飾ってみた。
わかりますか?↓
バッド・パウエルと
ハービー・ハンコックに
挟まれても
スッと馴染んでいる。
お見事っ。
そしてプログラムの表紙は
LPレコード仕様。
溝までちゃんと入っている。
こういう遊び心
好きだなぁ。
映画の音楽監修は
上原ひろみサン。
4月発売のLPのサントラを
予約した。
2023.02.21
さらば
北九州市のJR小倉駅では
松本零士先生のキャラクターと
2ショット写真が撮れる。
キャンプテンハーロック
メーテル
星野鉄郎
そして車掌サン。
2019年11月
平成中村座小倉城公演の時に
撮った1枚↓
『男おいどん』
子どもの時には
ピンと来なかったが
後に
深いマンガだとわかった。
『戦場まんがシリーズ』
全部持ってた。
先生の描く女性って
哀しくて強い。
『宇宙戦艦ヤマト』
プログラムを
引っ張り出してみた。
1977年当時
オールカラーで
こんな上質な紙の
珍しかったなぁ。
(亀蔵コレクションより↓)
アニメーションや
漫画という手段で
人間にとって
一番大切なことを
伝え続けた松本先生。
ご冥福をお祈りします。
2023.02.20
歌舞伎の日
1607年2月20日
江戸城に招かれた出雲阿国が
徳川家康公の前で
かぶき踊りを披露したと言われている。
だから今日は『歌舞伎の日』。
京都の四条大橋のたもとにある
出雲阿国の像↓
阿国が京都で
かぶき踊りを始めたのが
1603年だから
わずか4年で
天下の将軍さまに御目通りとは!
もしかして
将軍さまの“推し活”?
2023.02.19
天地の日
近代的なプラネタリウムがドイツで作られて
ちょうど100年目の今年
あちこちで特別企画が開かれている。
プラネタリウムといえば
人生で一番数多く通ったのは渋谷。
今はもう無い東急文化会館の
五島プラネタリウムが懐かしい。
360°BOOK『地球と月』↑
最近は有楽町マリオンや
スカイツリータウンの
プラネタリウムへ
出かけているが
ここ10年ほどで
機材も演出も
格段にグレードアップしたように思う。
映像や音楽がヒーリングだったり
クラシック音楽の生演奏や
子どもが喜ぶアニメーションなどなど。
世界一の大きさを誇る
名古屋市科学館では
学芸員サンが生解説してくれるとあって
御園座公演の時の楽しみの一つ。
いつでも快適な温度で
ゆったりとしていて
しかも天候に左右される事がない
プラネタリウム。
東京だと
映画を見に行く感覚で
ぷらっと立ち寄れて
有難い。
今日は『天地の日』。
550年前の今日生まれた
コペルニクスは
当時主流だった『天動説』に異を唱え
『地動説』を発表した。
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