松島屋ないまぜ帖
2021年12月
2021.12.11
三代目&四代目
大田区にある池上本門寺に
代々我が家はお世話になっている。
三代目片岡市蔵が
本門寺サンに山を寄進したことから
墓地は結構な広さで
仁王門のすぐそば↓
その三代目は、
江戸時代の終わり頃
大阪の宗右衛門町に生まれた。
父親は役者ではなく絵師だったそうだ。
命日は明治39年12月11日。
お塔婆を立て
おまいりしてきた。
そしてイブイブの12月23日が
祖父である
四代目片岡市蔵の祥月命日。
少し早めだがお塔婆を立て
おまいりしてきた。
今、こうして歌舞伎ができるのは
ご先祖サンあってのこと。
ありがたい、ありがたい、と
お経の代わりに唱える毎日。
2021.12.10
題字はなんと!
昨日12月9日は漱石忌。
夏目漱石のかつての住まいの近所に
当時からある和菓子屋サンへまいりました。
きっと甘いモノ好きだった漱石も
御用達だったはず。
「漱石に因んだお菓子ってありますか?」と
店員さんに尋ねたところ
「“猫のひとりごと”っていうのがございます。
ご本人は召し上がっていらっしゃいませんけど」
猫好きは有名ですから、ね。
住居跡へも足を伸ばしてみました。
と言っても100メートルあまり笑。
今は日本医科大の関連施設のようで
一坪ほどのスペースに記念碑と猫のオブジェが↓
驚いたのは、石碑の題字です。
誰の手だと思われますか?
正面から撮影したのもお見せしますね↓
答えは此方↓
昭和43年、日本人で初めて
ノーベル文学賞を受賞した
川端康成でした。
今日はノーベル賞授賞式の日です。
2021.12.09
日本美術の3H
北斎、広重、そして巴水。
日本美術3Hとして世界で人気のある
川瀬巴水の作品展が新宿で開かれています。
27歳で鏑木清方の弟子になった川瀬巴水。
画家としては遅いスタートで、
岡田三郎助に洋画も学んでいます。
まるで寅さんの映画に出てくるような
旅愁を誘う構図もいいのですが
その色合い、グラデーションがまあ〜見事!
江戸時代の浮世絵の数倍の
手間がかかっています。
特に夕暮れから夜にかけての風情が
儚くて美しいのです。
戦後、海外では日本の版画がブームになり
今の電通さんが川瀬巴水に
日本経済や産業をPRするための
英語雑誌の表紙を依頼。
無理くり具合がキュートです↓
きっと清澄庭園から
イメージを膨らませたんですね(笑)↓
川瀬巴水の画力をいち早く見抜いて
買い求めていたのが
なんとあのスティーブ・ジョブズさん。
25点購入されたそうです。
世界を牽引したジョブズさんの
審美眼にも適った
川瀬巴水の作品展は
今月26日までSOMPO美術館にて。
1月7日からは大分市美術館へ巡回します。
2021.12.08
仮面ライダー生誕50周年
二ヶ月前に申し込み、抽選で当選!
ようやく昨日、造幣局から届いた。
待ってたぞぉ
仮面ライダー生誕50周年貨幣セット。
仮面ライダー記念メダルが
新しい500円玉と
100円、50円、10円、5円、1円に囲まれて
パッケージされている。
なんなら周りはショッカーメダルでも
良かったけど(苦笑)。
1971年の放送開始から
ちょうど50年の節目を迎えた
仮面ライダーシリーズ。
1号、2号の後は、ほとんどが
仮面ライダー○○○と名乗っている。
仮面ライダーアマゾンとか
仮面ライダーバイスとか。
違うのは、ライダーマンとスカイライダーくらい。
仮面ライダーはこれまで39人。
九代目(って言って良いのかわからないが・・・)
以降はほとんど知らない。
きっと男の子のママの方が詳しいと思う。
イケメン俳優の登竜門だからね。
バンダイさんによると、
キャラクター設定よりもグッズデザインが
先行だそうだ。
そこはシビアな世界なんだな。
2021.12.07
ラビュー、デビュー
先日、用事で埼玉へ。
池袋から
西武鉄道のラビューに初めて乗車↓
入間市までわずか30分のラビューの旅。
窓が大きくて膝くらいまである。
太陽の光が眩しかった。
座席の色は銀杏の黄葉のよう↓
実は、切符を自販機で買ったため
座席番号が選べなかった。
次に乗る時は窓口で買って
席を選びたい。
2021.12.06
聖ニコラウスの日
今日は聖ニコラウスの命日。
聖ニコラウスが訛って
サンタ・クロースになったという説があります。
我が家ではリビングの一角を
クリスマスコーナーに。
毎年、少しづつアイテムを増やしています。
今年は伊万里焼の聖母子↓が仲間入り。
素朴な伊万里ブルーに
一目惚れでした♪
2021.12.05
圧倒的な仕事量
たばこのデザインに
レコードジャケット(亀蔵コレクションより)↓
そして週刊文春の表紙↓
新宿で開催中の「和田誠 展」。
2019年にこの世を去った
和田誠サンの仕事量は
途轍もなかった。
その肩書きは
イラストレーター
グラフィックデザイナー
装丁家
映画監督
エッセイスト
絵本作家
作曲家
アニメーション作家
アートディレクターなどなど。
似顔絵職人なんて肩書き
あるのか分からないけど
特徴の捉え方が見事↓
館内、写真撮影自由。
頬杖をついた和田サンは
恐縮しつつも
「ポスターでも何でも
ドンドン撮って
楽しんでって」
と微笑んでいるようだ。
撮影:吉田宏子氏↓
和田誠さんの軌跡、
見てるだけで
軽く1時間は経ってしまうから
ご用心。
東京オペラシティ アートギャラリーで
今月19日まで。
2021.12.04
E.T.
今から39年前
僕は京都の暮れの風物詩
南座顔見世に出演していた。
終演後、
新京極の映画館(今はもう無い)に
猛ダッシュした。
お目当てはE.T.。
地球に取り残された宇宙生物E.T.と
男の子の友情話。
月を背景に自転車のカゴに乗ったE.T.を
まず思い出すのは僕だけではないはず↓
スティーブン・スピルバーグ監督の
映画制作会社アンブリンのロゴマークが
まさにあのシーン。
昔は飛んでいくE.T.を狙って
お巡りさんが銃口を向けていたが
数年後、CG処理。
ピストルはトランシーバーに変更された。
これも時代の流れか・・・。
12月4日はE.T.の日。
2021.12.03
日出づる処の天子展
高校生の頃に読んだ
山岸涼子先生の少女漫画「日出処の天子」。
その原画も見られるとあって
六本木のサントリー美術館へまいりました。
山岸先生のモノトーン原画の中に
蘇我と物部の戦闘シーンがあり、
逃げ惑う兵士に混って、・・・あれっ?
編集さん?アシスタントさん?の姿を発見!
山岸先生ったら、お茶目〜♪
原画を見る楽しみはこういう所にもあります。
こちらはポストカード↓
勿論、漫画の原画だけではありません。
「聖徳太子
日出づる処の天子」展は
大阪・四天王寺の名宝を中心とした展示です。
教科書に出ていた
二人の王子の真ん中に立つ聖徳太子像や
髪をミズラにした童形像
生涯を描いた絵伝などから
太子の足跡を辿ることができます。
そのお顔に注目してみますと
穏やかというより
眉間に皺を寄せた
厳しい表情が多く見られたのが
意外でした。
日本に仏教を根付かせた第一人者であり、
世界に目を向けた政治家でもあった聖徳太子、
日本という国をどう導いていくのか
その苦悩は、想像を絶するものだったに
違いありません。
「十七条の憲法」を読んでみたところ、
庶民向けというより
役人向けのメッセージの方が多く
現代にも通じる
政治の根本を見た思いです。
令和4年は聖徳太子没後1400年
百年に一度の節目の年。
展覧会は1月10日まで。
「日出づる処の天子
書を日没する処の天子に致す
恙無きや、云々」
隋書 巻八十一 東夷伝
2021.12.02
江戸落語を食べる
昨日のブログの続き。
歌舞伎座3階の食事処「花篭」で
定期的に開かれている
「江戸落語を食べる会」。
第76回の春風亭一朝兄は「柳田格之進」。
一朝兄の江戸言葉は絶品。
ありありと情景が浮かぶ。
そして演題に因んだ料理がこちら↓
蓋を開けてみると
なるほど!そうきたか!
左下の茶飯が碁盤になっている。
この噺は「碁」を打つシーンが発端。
「文七元結」と同じ展開だ〜。
ついのめり込んで大事なモノを
忘れてしまう(苦笑)。
そして左上は「亀戸大根釜の吹き寄せ」。
そもそも「亀戸大根」は、
亀戸香取神社周辺で栽培されていたもので
先端が尖っているのが特徴↓
明治時代は「おかめ大根」とも
「お多福大根」とも
呼ばれていたところを
大正時代に産地の名前の
「亀戸大根」になったそうだ。
落語を聴いて
料理を味わうというこの企画
いいねぇ〜!