松島屋ないまぜ帖
2021年08月
2021.08.21
ついに見つけたっ!
「どこかで実物を見られないかしら〜」と
言い続けておりましたら
ついに、見つけましたっ!
『金栗四三 足袋シューズ』↓
上野の東京国立博物館・平成館です。
何度も何度も改良していたのを
昨年の大河ドラマで放送していました。
何層にも重ねた生地が
底の破れた部分からわかります。
この足袋シューズを履いて
金栗選手は日本人として初めて
オリンピックに出たんですね〜。
ストックホルム大会
1912年のことです。
そして日本人が初めてメダルを取ったのは
101年前の
1920年アントワープ大会
テニスシングルスの熊谷一弥選手の
銀メダル。
此方は、熊谷選手が翌日に
ペアの柏尾選手とダブルスで取った
実物メダルです↓
『1964年東京大会のポスター』や↓
表彰式での『贈呈者着用のキモノ』↓
地紋が尾形光琳?の流水文様で
箔取りした市松と
菊や桜で五輪!
凝った意匠が、な〜んて素敵♪
特別展『スポーツNIPPON』は
9月20日まで。
開会式の赤ジャケットや
聖火リレーのユニフォームも
展示されています↓
2021.08.20
今夜9時!TBSラジオ
いよいよ今夜!
『宮藤さんに言ってもしょうがないんですけど』
TBSラジオで9時からオンエアー。
中村かなめサンと僕の二人で
宮藤官九郎監督に愚痴る
っていうのが番組趣旨です。
皆さまご存知の通り
宮藤官九郎監督は
(「サン」とか「先生」とかじゃなくて
「監督」と呼んでます)
歌舞伎座さよなら公演の時の
新作歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』の
作・演出でいらっしゃいます。
当時、僕ら出演者だけでなく
監督もいろいろ大変だった!ようで
逆にさんざん愚痴られました〜(苦笑)。
“歌舞伎あるある”は
一般社会では“なしなし”なので(笑)、
そこのところの認識の違いを
是非楽しんでください。
スマホやパソコンでラジオが聴ける
アプリはインストールなさってますか?
無料です。
しかも1週間、配信!
便利な時代になったもんです。
収録の様子は『まい亀倶楽部』の
会員様限定サイトで
独占公開中(今月末まで限定)。
監督のスペシャルメッセージは
このサイトのトップページから
お楽しみください♪
2021.08.19
縄文土器をイメージ
昨日から
『大樋陶冶斎の仕事
〜つづく者たちへの絆〜』展
が開かれています。
金沢の『大樋焼』といえば
茶道を学ぶ方で知らない人はいない
と言っても過言ではないと思います。
代々受け継ぐ大樋長左衛門の名前を
5年前にご子息・年雄サンへ譲られましたが
まだまだ現役!
93歳での展覧会です。
ご本人が“負けん気”と仰る“創作意欲”が
長生きでお元気な秘訣かも〜と
頭が下がります。
今回の展覧会は
ご子息の年雄サン(1958年生まれ)
お孫さんの奈良祐希サン(1989年生まれ)
と、三代揃いました。
特に、驚いたのは
お孫さんです。
『大樋焼』というと
私の中では
“飴色”や“黒”のイメージでした。
ところが奈良祐希サンの作品は
“白”かつ
インパクトのある造形。
どうやってお作りになったの?と
創作過程にも興味が湧く
モダンでアバンギャルドな作品。
縄文土器をイメージなさったと
お母様の洋子サンから伺いました↓
(パンフレット)より
火焔型土器ですね!
照明の当て方でも
きっと表情が変わるはず。
和にも洋にも調和する作風は
建築家だからなのかも・・・などなど
想像は膨らむばかり♪
親子三代それぞれに作風が楽しめて
時間を忘れそうになりました。
今月23日まで日本橋三越本店です。
2021.08.18
杉浦非水
明治・大正・昭和を生きた
モダンデザインのパイオニアで
『東洋唯一の地下鉄道 上野浅草間開通』↓の
作者といえば?
答えは、杉浦非水。
愛媛県松山市生まれで
東京藝術大学へ進学。
初めは日本画専攻だったのですが
洋画の黒田清輝に学んで
図案家に。
グラフィックデザイナーなんて言葉が
無かった時代をグイグイ牽引。
三越呉服店(日本橋三越)では
明治41年から昭和9年まで
嘱託の図案部初代主任として
PR誌やポスターを制作↓
三越呉服店 春の新柄陳列会(1914年 愛媛県美術館蔵)
また、たばこのパッケージデザインをしたり↓
ジャパン・ツーリスト・ビューローも↓
業種を問わず、仕事は幅広く。
1965年8月18日ご逝去。
往年の方には懐かしく、
Z世代の人たちには
レトロ感がかえって新しい!と
人気です。
9月11日から
墨田区の
『たばこと塩の博物館』で始まる特別展
今から楽しみです♪
2021.08.17
お盆休みは近場で③
「市場が休みなので
8月17日まで店休日です」
行きつけの花屋サンの店先に表示。
世の中、まだお盆休みなのですね。
だったら庭園巡りキャンペーン第三弾!
入場料300円で
水戸様のお庭を訪問。
東京ドームのお隣にある
小石川後楽園へ。
JR水道橋駅から徒歩5分、
東門から入ると
白い花が咲く蓮池越しに
復元された唐門が見えます↓
この唐門の傍を通って
小さな秋を探すお散歩スタート。
早速、秋の七草のひとつ
桔梗を見つけました↓
桔梗の花言葉は
「優しい温かさ」「変わらぬ愛」「誠実」。
大泉水の周りにある紅葉は
ほんのりと色付き始め
池の水に映りこんでいます↓
前回6月10日のブログで紹介した稲田は、
ふた月あまりで背丈が80センチほどに。
この画像ではわかりにくいのですが
稲穂が顔をのぞかせていました↓
秋には地元の小学生が稲刈りをし
伝統行事を守り継いでいきます。
散歩の最後は
西門近くのびいどろ茶寮で
お抹茶と季節の上生菓子(850円)を。
あ〜ら!岩崎邸で頂いたのと同じ
浦和花見サンの“潮騒”↓
去り行く夏を惜しみつつ
ホッとひと息。
柚子の香が嬉しい餡です。
「天下の憂いに先だって憂い
天下の楽しみに後れて楽しむ」
中国の『岳陽楼記』から
名付けられた後楽園は
国の特別史跡&特別名勝。
降り注ぐような蝉時雨で
まだ、秋の虫の音は聞かれず。
紅葉の頃
また、伺ってみます。
いっそ年間パスポートにしようかしら♪
2021.08.16
ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結
こんな映画を待っていた!
この監督、ほんとはもっと
違う表現をしたかったんだろうな〜と
その苦悩が伝わる作品が多い昨今、
久しぶりにスカッとした。
『ザ・スーサイド・スクワッド
“極”悪党、集結』
直訳すると『自殺部隊』。
アメリカの
DCコミックスをモトにした
漫画映画で
アクションもの。
R15+で
はっきり言って
グロいデス。
ジェームズ・ガン監督は日本贔屓。
1956年の角川作品
『宇宙人東京に現わる』を
フューチャーしたシーンがある。
この時の宇宙人のデザインは
なんと、岡本太郎画伯!
監督、よくわかってらっしゃる‼︎
最近、ゆる〜い映画が多い中、
パンチが効いてて
良かった〜。
今年のベスト10入り決定↓
2021.08.15
二等兵会
父は
片岡市蔵を襲名したばかりの
二十歳の時
徴兵検査を受けた。
結果は甲種合格。
身長167センチ
体重60キロ、
大正生まれとしては
立派な体格だったろう。
千葉県国府台の連隊に
入隊する時のことを
母から聞いた。
松竹の重役だった祖父の
高級車で送ってもらい
上官から目をつけられる羽目に。
男子厨房に入らずの時代、
炊事当番が上手くこなせず
コテンパンに殴られて
顔が別人のようになったそうだ。
ノモンハンにも召集されたが
戦時中の話は
直接聞いたことが無い。
ただ酒を飲む時は
決まりがあった。
「酒は残すな。
一緒に飲むのは
最後かもしれないと思え」
と教えられた。
当時、兵隊の経験がある役者うちで
「二等兵会」というのがあり
二代目松緑のおじさんを中心に
羽左衛門のおじさん
先代雀右衛門のおじさん
そして父も、と
人づてに聞いた。
兵長になったのは父だけで
戦地で部下の命を預かる重圧は
想像を絶する。
終戦から76年目。
父はあの世で
仲間と酒を酌み交わしているだろうか。
2021.08.14
お盆休みは近場で②
昨日は入場料400円のお庭でしたが
今日は入場料無料!
しかも東京駅から徒歩で行ける
とっておきの穴場なお庭です。
もうお分かりですね?
皇居です。
高麗門で皇宮警察の荷物チェックを受け、
白壁の渡櫓(わたりやぐら)門を
くぐります↓
目的地は二の丸庭園↓
今の時期は
珍しい花を見る事ができます↓
紀宮さまの『お印』で有名な
ヒツジグサ。
未の草と書くのですが
未の刻(午後2時頃)に咲くからなのだそう。
皇居東御苑の休園日は
(月)と(金)。
色鮮やかなサルスベリ↓(左)や
小さな黄色の花を咲かせるヒメコウホネ↓(中)
十字に咲く白いセンニンソウ↓(右)など
いろいろな花を見ながら
のんびり過ごせます。
2021.08.13
お盆休みは近場で①
今年のお盆休みは帰省自粛
という方が多いと思います。
私もその一人です。
都道府県を跨ぐ不要不急の移動も自粛。
となれば、近場で気分転換。
散歩がてら庭園巡りキャンペーン中(笑)。
重要文化財に指定されている
台東区の旧岩崎邸庭園↓
明治29年(1896年)に完成した洋館は
ジョサイア・コンドルの設計で有名ですが
私は和館が好きなのです。
大工棟梁の大河喜十郎の施工だと
伝えられていて
細部へのこだわりが素晴らしい!
例えば、襖の取手や欄間
長押の釘隠しの意匠は三菱の家紋↓
広間の床の間、
橋本雅邦画伯の障壁画と組子細工↓
三之間で頂くお抹茶と和菓子850円で
妄想の世界にどっぷり浸れます(笑)↓
奥に見えるのが洋館↓
手水鉢や踏石まで立派!
休園日は年末年始のみで
年中無休は有り難く、
完全予約制で
密にならないのも嬉しいです。
入場料は400円。
手土産も持たず、堂々と
岩崎家のお屋敷とお庭に入れるので
お気に入りです♪
2021.08.12
ざわつく日本美術
先週、デジタル最前線な美術展を書いたが
今日はアナログ感を楽しみたい
展覧会の話題。
六本木・サントリー美術館
『ざわつく日本美術』
何がアナログかと言うと
まずは“チラシ”。
まるで電車の中吊り広告!
写実的な肖像画は
五代目尾上菊五郎サン↓
もっともっと丁寧に伝えたいと言う
美術館サイドの気持ちが
ざらっとした手触りの
サブチラシ4種類にも表れている↓
嫁は“呈茶席”がお目当て。
木曜日を狙って出かけている。
美術館の中に本格的な茶室があって
お菓子と抹茶で一服。
茶室の設えや空気感も含めてお茶だから
アナログに勝るものはない!と言う。
もちろん実際の展示も
子どもにもわかりやすい切り口で
楽しかった。
8月29日まで。