松島屋ないまぜ帖
2023.01.09
人情相撲
歌舞伎と落語は
親戚みたいなもんだから
ときどき寄席へ足を運ぶ。
『佐野山』という相撲噺。
寛政年間
千秋楽結びの一番は
大人気の二人の大関
(当時は大関が最高位)
谷風と小野川という
取組がお決まりだったらしい。
勝川春章の絵↓
余談だが
日本相撲協会の公式サイトによると
歴代横綱の第四代が谷風で
第五代が小野川と
表記されている。
ところがその小野川ではなく
谷風と対戦するのは
十両・佐野山。
ネタバレになるが
谷風が親想いの佐野山のために
わざと負ける。
谷風
人格者である。
その谷風
実際は
風邪が元で
旧暦1月9日に亡くなったと言われている。
だから今日は『風邪の日』。
どんなに立派な相撲取りでも
風邪には敵わない。
風邪は万病のモト。
うがい手洗いは言わずもがな。
栄養と休養で
風邪予防を心がけたい。
この人情相撲
サクッと短い歌舞伎にできそう。
もしかしたら
既にあるのかも?