松島屋ないまぜ帖
2022.06.02
手業の妙
第56回『日本伝統工芸染織展』が
全国を巡回しています。
東京、岡山、京都を回って
ラストは福岡市で開催中。
地元福岡の作家サンが
大活躍なさっています。
久留米市在住
松枝小夜子先生の
久留米絣の着物『花輪』は
日本経済新聞社賞↓
絣ですから、素材は綿です。
濃い藍の地色に
縦糸と横糸で織り出したのは
限りなく円に近い見事な丸!
向こうが透けて見えるということは
細い糸だということが
わかりますよね。
糸が細いと
切れやすいため
ガシャガシャ勢いよく
織ることができません。
丁寧且つ慎重に作業されたことが
見て取れます。
そしてこちらは
北九州市在住
築城則子先生の
小倉縞木綿帯
『星降る夜』↓
夜空の深い色に浮かび上がる
幾すじもの光の軌跡。
MOA美術館賞に輝きました。
かつて豊前小倉(北九州市)の
献上品だった小倉織は
昭和初期に途絶えましたが、
今から40年ほど前に
復元、再生させたのが
築城先生です。
以前、このブログに
登場して下さったのを
覚えていらっしゃいますか?
銀座和光での展示会でした。
お二人共
作品そのものが素敵な上に
お人柄も素晴らしく
憧れの女性なのです。
岩田屋本店で今月6日まで。
今月5日(日)午後1時からは
松枝小夜子先生による作品生解説も。
入場無料です。