松島屋ないまぜ帖
2022.05.23
為一
今、六本木のサントリー美術館で
大英博物館からの里帰り
「北斎」展が開かれている。
「北斎」という
最も有名な号は
1798年(寛政10年)
39歳で使い始めた。
北極星信仰によるものらしい。
そして61歳からは
「為一」の号。
『世界を一(つ)と為し
再び一(歳)と為る』
代表作の一つ
『富嶽三十六景
神奈川沖浪裏』↓
図録の表紙は
号が見切れているが
現物には
“北斎改為一”とあった。
あいや〜っ!
なんてこったい、北斎、
いや為一が
江戸時代の人なのに
還暦過ぎても
こんなに頑張ってる。
同級生にたまに会うと
みんな口々に
「最近、疲れが・・・」と
病気自慢になってる。
いかん、いかん、
弱気になっちゃいかんヨ。
90歳の天寿を全うするまで
しかも晩年になればなるほど
狂ったように画業に勤しんだ
葛飾北斎。
今回の展示では
晩年の肉筆画がとても良かった。
6月12日まで。