松島屋ないまぜ帖

2020年11月

2020.11.11

「心中月夜星野屋」の舞台裏が!

小佐田定雄さん、

肩書きは落語作家。

   

来月の歌舞伎座第二部

「心中月夜星野屋」

も、新作歌舞伎で

小佐田さんの脚本。

  

昨日発売の小佐田さんの著書

「新作らくごの舞台裏」

に、「星野屋」上演時の

まさに舞台裏が書かれている。

  

役名の経緯、

文珍師匠ご観劇時の事など、

話を盛ることもなく

全てが真実。

  

小佐田さんの真面目さが

こんなとこに出ている。  

2020.11.10

フィボナッチ数列

   

「フィボナッチ数列」

という言葉を、初めて知りました。

50年も生きてきて、お恥ずかしい。。。

  

この言葉との出会いは、

友禅の人間国宝でいらっしゃる

森口邦彦先生の作品展です。

  

  

会場の京都国立近代美術館には、

森口先生の友禅の着物が展示されていて、

普段滅多に見る機会のないデザイン画も。

  

三越のショッピングバッグを

デザインなさった事でも有名な森口先生。

実は、私、今回初めて、紙袋の

表と裏でデザインが違っている事にも

気づきました。お恥ずかしい。。。

  

先生は、表面と裏面を組み合わせ、

それを大中小さまざま並べて、190個。

リズム感と立体的な動きを醸し出しています。

  

「フィボナッチ数列による実りの木」

  

上方から差し込む光の角度が微妙に変化し、

濃い影を落としたり、

風の流れを感じさせたり。

  

自然の美も味方につけた

三越のショッピングバッグは、

圧巻!でした。

     

今日から後期の展示が始まります。 

12月6日まで。

2020.11.09

正倉院展2020年

今日と明日は、亀嫁が担当します。

  

季節の風物詩とも言える

「正倉院展」旅日記です。

今年は新型コロナの影響で、

私の中での十年連続鑑賞記録が途絶えるかも!

と心配しましたが、無事開催が決定し、

神様仏様に祈った甲斐がありました〜。

     

11月○日 正午すぎ

今年は日時指定制の正倉院展。

予約時間まで間があるので

東大寺へ。

  

  

一昨年の9月、

中村屋サンと一緒に

ここで奉納歌舞伎をさせて頂きました。

  

舞台は、輝く月に照らし出された

壮大な大仏殿。

観客席は芝生の上に椅子を並べて。

  

これまで何百回と歌舞伎を観てきましたが、 

大仏様に見守られながら、

虫の音に包まれながらの歌舞伎は、別格!

感動で心が震えた事を思い出します。

  

 

東大寺の開山は良弁僧正。

歌舞伎の演目に「良弁杉」があります。

心温まる芝居なので、

機会があったら是非ご高覧下さい。

   

午後2時

東大寺から徒歩5分の奈良国立博物館へ。

  

時間ぴったりに行くと

イヤホンガイドも混み合うだろうし・・・、

ちょいとずらそう!と、

柿の葉寿司を頂きました。

  

季節限定の「助六」。

皆さまご存じの通り歌舞伎に由来する

お寿司で、腹ごしらえ♪

  

そしていよいよ正倉院展へ。

   

 シルクロードを通って約1300年前に

日本へ伝えられた品々や、

日本で緻密な細工が施された工芸品・

実用品の数々が出陳されていますが、

今年は、「薬」に関するものが

多かったです。

   

そしてどれを拝見しても、

「思い」や「心」が詰まっている気が

してなりませんでした。

  

午後4時

どうか一日も早く、

新型コロナが収束しますように、と

祈りつつ、奈良公園を後にしました。

 

  

  

  

2020.11.08

大津絵

歌舞伎の演目に

「傾城反魂香(けいせいはんごんこう)」

というのがあります。

   

僕は、主人公の絵の師匠のお役を

何度かさせて頂きましたが、

台詞の中に

(今風に訳すと)

「お前もう芽が出ないから

“大津絵”でも描いて商売したらどう?」

と言うのがあって、

“大津絵”がずっと気になっていました。

  

それで吸い込まれるように

東京駅の美術館へ。

  

一見ヘタウマで、仰々しくない大津絵。

素朴でチャーミング。

  

今日まで東京ステーションギャラリーにて。

 

  

2020.11.07

マ・ドンソク氏

  

今年は「愛の不時着」を筆頭にした

韓流ブームの再来。

  

韓国の役者さん、

イケメンだけじゃなく、

個性的な方が多いね~。

僕の推しメンは、マ・ドンソク氏。

もうほとんど追っかけのように

あらゆる作品を見まくりました。

先週は映画館で、痛快コメディ

「スタートアップ!」を拝見。

おかっぱ頭のマ・ドンソク氏を

見ないわけにはいかない。

やっぱりいつものマ・ドンソク氏

なんだけど、

エンディングはちょっと苦い。

  

腕っ節の強さと裏腹な

コミカルさ。

頼れるアニキ的な存在感は

他の追随を許さず。

2020.11.06

月の松

僕の趣味、

沢山あるのですが、

この春からは「ウォーキング」。

1日2万歩くらいです。

  

このブログを始めてからは、

ただ歩くだけでなく

写真も撮る事にしました。

  

歌川広重の浮世絵で有名な「月の松」。

上野の山から不忍池に降りる途中にあります。

   

奥に見えているのが弁天堂。

江戸時代も、令和の今も、

変わらず、ここに。

2020.11.05

はいからさんが通る

  

   

東京宝塚劇場にて、

花組「はいからさんが通る」を拝見。

大和和紀先生の原作漫画を読んで

育った私、

オープニングから感動で、

涙が止まりませんでした。

漫画から抜け出したような伊集院忍が!

おきゃんな花村紅緒が〜!

漫画の台詞や衣裳も反映されていて、

宝塚の世界にぴったりはまっていました。

え?

歌舞伎と何の関係があるかって?

ヒロイン紅緒の幼馴染の蘭丸は、

歌舞伎役者。

劇中に歌舞伎の場面が

取り入れられているのです。

実は宝塚とはご縁があって・・・、

またいつかお話しましょう♪

2020.11.04

本日発売の・・・

   

今日と明日は、

亀蔵の家内、通称亀嫁が

「松島屋ないまぜ帖」を

担当いたします。

  

クリスマスコフレ」が店頭に並ぶと

なんだか、そわそわワクワク♪

華やかな年の瀬はここからスタート。

  

ITRIMから本日数量限定発売のキット、

シンプルで美しいクラッチバッグを

私は「数寄屋袋」に見立てました。

  

お扇子や帛紗、懐紙を入れるのにぴったり!

次の稽古日が待ち遠しくなります。

  

この「懐紙」、男性用と女性用で

大きさが違うのですが、

私は茶道以外では、

男性用の大きめなものを愛用しています。

便利が良くって♪

  

ハンドソープとハンドクリームは、

この時季の必需品。

何かと忙しい年末年始ですが、

心は凛として。

2020.11.03

光芒

  

今日は、文化の日。

   

今年の「日本伝統工芸展」で

「文部科学大臣賞」に輝いたのは

久留米絣作家 松枝哲哉さんの「光芒」。

  

  

藍の濃淡と際立つ白で、

奥行きと動の世界が見事に表現され、

着物を着た人の動きまで考えられた匠な図案、

繊細で素晴らしい織り。

   

ちょうど10年前、

松枝さんが日本伝統工芸展で

日本工芸会会長賞を受賞された時、

  

なんと僕が、あのNHK日曜美術館に

ゲストコメンテーターとして出演。

歌舞伎役者、伝統工芸を語る!

   

穏やかで、芯の強いお人柄から

生み出された松枝さんの作品は、

久留米絣の未来と、

日本の伝統工芸の行末を照らしてくれるように

感じられます。

享年、64歳。心からご冥福をお祈りします。

世界に卓絶する日本の伝統工芸、

此処にあり。

   

全国巡回中。是非お近くの会場へ。

   

金沢:本日まで               

             石川県立美術館

   

岡山:1113日~1129      

             岡山県立美術館

   

松江:122日~1225      

             島根県立美術館

      

高松:12日~117   

             香川県立ミュージアム

   

仙台:121日~126          

               仙台三越

   

福岡:23日~28          

               福岡三越

   

広島:217日~37      

              広島県立美術館

     

*新型コロナの影響で開催が変更されることも。

ご確認の上お運びを。

2020.11.02

中村仲蔵ゆかりの「栗きんとん」

   

   

栗の美味しい季節。

この時季、楽屋見舞いに届くのが

「すやの栗きんとん」。

  

「すや」は岐阜県中津川市にある

老舗の和菓子屋さんで、

江戸時代は「十八屋」という

中津川宿の宿屋だったそう。

  

  

この地を幕末に訪れたのが、

歌舞伎役者・中村仲蔵。

  

栞によると、

  

「よき宿なり、ここにて中食。

町の右手裏に定芝居あり。

定芝居  土地の長閑を  覚えけり」

  

と詠んだとか。

  

  

中村仲蔵といえば、

落語や講談でもお馴染み。

歌舞伎の「忠臣蔵」斧定九郎で大当たり!

  

  

ところが、最近のお若い方は、

「忠臣蔵」をご存知無いらしいデス。

学校の授業では、習わないのでしょう。

  

「忠臣蔵  昔は暮れの  風物詩」

なんて事にならないよう、

歌舞伎役者として、広報活動、頑張らねば!


        

  


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