松島屋ないまぜ帖
2022.04.01
花見の仇討
今日はエイプリルフールです。
罪の無い
小さな嘘なら
ついても良い事になっています。
リアリティのある嘘をつくには
ある程度の段取りが必要で、
その段取りが
うまくいかない落語が
『花見の仇討』。
都内にある桜の名所の一つ
飛鳥山が舞台です。
この時季
あちこちの寄席でかかる
人気演目で、
NHK落語名人選LPレコードにも
収録されています。
亀蔵レコードコレクションより↓
(似顔絵は和田誠氏によるもの)
花見の余興で
ナンチャッテ仇討を
企画するのですが、
段取りがどんどんずれてくる
可笑しみ。
十代目金原亭馬生師匠の落語は
まるで芝居を観ているようです。
レコードのパンフレットには、
戦時中、父親の
五代目古今亭志ん生師匠が
慰問先の大陸で
抑留されてしまった為、
その留守を守るべく
落語の殆どを
独学で覚えた、と
書いてありました。