松島屋ないまぜ帖
2025.08.18
藍と紅のものがたり
歌舞伎座出演の前に
特別展『藍と紅のものがたり』へ。
オークラ東京の敷地内に建つ大倉集古館には
天然染料の着物や浴衣など
50点あまりが展示されていた。
『紅花染』は
植物の『ベニバナ』が原料というのは
読んで字の如し。
江戸時代に作られた
綸子(絹)の着物の紅の色が
なんとも美しく鮮やかで
驚いた。
化学染料とは違う
品の良い色合い。
一方の『藍染め』は
こちらも植物の『アイ』を
“すくも”にしたものをベースに
あれこれ企業秘密を加え
自然発酵させた染液を作ったのち
糸や布を浸して染める。
いつも応援してくださっている
久留米絣の松枝小夜子さんの作品
『珠の光』が展示されており
瑠璃紺?深縹?
濃い藍色の中に浮かび上がる
くっきりした白い珠模様が
瑞々しく
リズミカルで
生命力に溢れていた。
ところで江戸時代以前
“木綿”のものは『藍』と『紅花』しか
天然染料がなかったと
パンフレットに書かれていた。
なるほど!確かに‼︎
江戸時代の歌舞伎の衣裳は
絹物は色彩豊かで派手だけど
木綿に限っていうと
藍色と紅色が殆どだ。
いや〜目から鱗って
このこと。
前期展示は
今月24日まで。
後期は
今月26日から来月23日までで
松枝哲哉さんの久留米絣も
見られるそうだ。
会場内は撮影禁止なので
このブログではお見せできない。
是非ともご来場の上
ご高覧いただきたい。