松島屋ないまぜ帖

年齢を重ねたせいか

最近、植物に目が行くようになった。

この時季は

紫陽花を見るのが楽しみ。

紫陽花の品種は

2,000くらいあるそうだが

此方はヤマアジサイ↓

その佇まいを一言でいうと

華奢。

葉っぱも茎も

ほっそりしている。

本州は福島県から南の太平洋側と

四国と九州に分布するらしい。

新しい品種のものも

次々出ている。

『ブライダルシャワー』

英国王立園芸協会

2018年金メダル受賞↓

『星あつめ』

島根オリジナル品種↓

紫陽花には

雨が似合う。

入梅の候

皆様ご自愛を。

今日は

文豪・太宰治の誕生日であり

命日です。

さくらんぼの季節で

作品名にもある事から

『桜桃忌』として

毎年

偲ぶ会が開かれています。

青森県五所川原市から

画像が届きました。

明治40年に建てられた

太宰治の生家

『斜陽館』の様子を

ご覧ください↓

大地主の暮らしぶりがわかる

和洋折衷の建物は

入母屋造りの木造二階建て。

青森ヒバによる総檜造りで

国の重要文化財に

指定されているそうです。

貴重なお写真

ありがとうございました。

劇場で舞台から見て

花道の突き当たりにあるのが

『揚幕（あげまく）』です。

座紋が入っている事が多く

博多座は

博多祇園山笠の力縄で松を型取り

末広がりにした

西島伊三雄先生のデザイン↓

という風に

ついつい使ってしまいがちな

「突き当たり」

という言葉。

実は

“忌み言葉”

だと知ったのは

ホテルでの研修でした。

日本を代表するホテル御三家の一つ

ホテルオークラ東京では

お客様をご案内する際

「突き当たりを右に〜」は

NGです。

確かに

「突き当たる」は

行き詰まった感がありますね。

では何と表現するのかと

申しますと

答えは

「正面」。

「正面を右へお進みください」

という言葉使いを

推奨されました。

ご参考まで。

博多といえば

歓楽街の中洲を思い浮かべる方も

多いかと存じます。

名は体を表すで

博多川と那珂川に挟まれた

まさに中洲です。

その突端にある中島公園は

かつて

「浜新地」と呼ばれていました。

天保時代

ここで豪華な歌舞伎を

興行したのが

七代目市川團十郎。

石碑によりますと

その歌舞伎興行が

今の歓楽街・中洲の

繁栄の基礎を築いたという事です。

その七代目團十郎は

中村座『東海道四谷怪談』の初演で

民谷伊右衛門の役だったとか。

いろいろなご縁が繋がっている

博多座六月大歌舞伎は

本日、千穐楽

全ての皆様に感謝です。

来年2月には

歌舞伎NEXT

『朧の森に棲む鬼』で

亀蔵、再び来福します。

引き続きの応援

何卒よろしく

お願い申し上げます。

弊所スタッフ研修として

福岡市のお隣

糸島市へ出かけました。

博多座から西へ小1時間ほど車で走ると

糸島半島に志摩芥屋（しまけや）という

所があります。
 　

目的地は

『またいちの塩』の製塩所です。

ここのプリンが絶品♪

プリンの上にカラメルだけでなく

“塩”がかかっていて

良いアクセント！

甘さを引き立てています。

その塩は

昔ながらの木と竹を使った

『立体式塩田』で作られたもの。

ポンプで汲み上げた海水を

8.5mの高さから

逆さにした竹に噴射。

下に落ちてきた海水を

タンクに回収して

再び竹に噴射。

これを10日間繰り返し

『かん水』を作って

煮詰めたら

原材料海水100％の

塩が出来るのです。

人間の“氣力”を養うと

昔から言われている塩。

これからの季節

“水分”だけでなく

“塩”も一緒に補給して

暑さを乗り切ってくださいね。

自然界の生き物は

みな懸命にお仕事しています。

弊所の庭で発見したのが

此方↓

蜂の巣です。

「アシナガバチが飛んでるネ」

と話していた所

僅か一日で

和紙のような巣を

こしらえてしまいました。

女王蜂たった一匹で作った

一夜城

いえ一昼城です。

女王蜂は

木などを噛み砕いて

自分の唾液と混ぜてドロドロにし

顎をコテがわりに

触角を定規のように使って

巣作りをするのだそうです。

庭の水やりで気づいた時は

ちょうど御本人さま不在でした。

申し訳ないけれど

巣がこれ以上大きくなる前に

駆除させていただきました。

蜂は今が活動期。

皆様ご注意くださいませ。

博多座が25周年ということは

お隣の福岡アジア美術館も

同い年という事か。

昨年『美術展ナビ』でもお世話になった

福岡アジア美術館の

開館25周年記念コレクション展へ。

タイトルは

『アジアン・ポップ』。

中国や台湾、韓国

バングラデシュ

パキスタン

インドなど

1918年以降の現代アート

127点が展示されている。

ビニールに竹

エナメル絵具、ブリキが

懐かしさと生命力を感じさせる

『リキシャ』（バングラデシュ）↓

世界的に有名な

フライドチキンチェーン店のパクリ？

と思いきや

帝政ロシアの革命家トロツキーの肖像画

『トロツキーに捧ぐ』（台湾）↓

ケンタッキーフライドチキン中国1号店が

天安門近くに出店した事で

本来、相容れないはずの

共産主義と資本主義の

結びつきを表したものだそうだ。

アジアの現代アートは

政治的な主張や揶揄を

その作品の中に込めている事が多いと

改めて思う。

福岡市の中心部

天神にある新天町商店街。

大きな本屋さんが2軒もあり

お気に入り。

新天町で新刊の

『新！店長がバカすぎて』を購入。

(シャレのつもり・・・)

アーケード街には

CDショップや

味噌汁専門店など

バラエティに富んだ店が並び

散歩するだけでも楽しい。

食事処の僕推しツートップは

『飛うめ』と

『ビクトリア』。

『飛うめ』は

1947年創業の

老舗蕎麦屋。

「親子丼」や

「天とじ丼」が有名↓ 　

『ビクトリア』は

釜めし専門店。

1954年創業時からの名物は

「とりのソップかけ」↓

釜炊き白ごはんの上に

焼いてほぐした鶏や

紅生姜、紫蘇、青葱を乗せ

鶏がらスープをかけて

サラッと頂く。

この辺り一帯は

2030年の開業を目指し

大規模再開発が

予定されている。

昭和の味と佇まい

しっかり記憶に

留めておきたい。

追記、今日から16日まで

新天町創業祭開催中。

お客さんが増えすぎて

予約が取れなくなると困るのだが

「福岡でおすすめの店を教えて」の声が

事務所に多く届いているため

紹介する事に。

福岡市中央区警固

けやき通りからちょっと入った所に

カウンターのみ8席の

『おかめ寿司』がある。

看板商品の

『元祖レタス巻』が

すこぶる美味い！

向こうが透けて見えない

高級有明海苔

大きなエビ

シャッキシャキのレタスに

マヨネーズというシンプルさ↓

『元祖』の理由は

店に行って直接大将に

尋ねてもらいたい。

お値段すこぶる良心的。

あ〜また

食べたくなってきた笑。

ちなみに

宮崎市の寿司処一平も

『元祖レタス巻』の店と

言われており

7年前の11月

巡業の時に

宗之助くんと行った事を思い出し

その話で盛り上がった。

鹿児島陸

と書いて

「かごしま まこと」

と読む。

1967年生まれ

福岡在住の陶芸家であり

デザイナーであり

版画家でもある

とにかく多彩なアーティスト。

今月23日まで

福岡県立美術館で

『まいにち展

鹿児島 陸』が

開かれている。

福岡のコンランショップなどで

会社員として働いた経歴がある

鹿児島さんの作品は

実用的で

尚且つ

愛らしい。

1年365日

まいにち好きなものに

囲まれているって

幸せな事だ。

「役に立たないもの

美しいと思わないものを

家に置いてはならない」

byウィリアム・モリス