松島屋ないまぜ帖
2023年11月
2023.11.30
鏡の日
いい(11月)ミラー(30日)
の語呂合わせから
今日は『鏡の日』。
鏡や鏡台は役者にとって
大切な仕事道具。
不思議なことに
しばらく使っていると
抽斗が合わなくなってくる。
天然木だから
乾燥するのが原因らしい。
鏡台の手入れをする時は
江戸指物の職人サンにお願いして
家紋入りの取っ手など
金具を全て外し
キズを治してもらったり
本漆をかけ直したり。
現代では
殆ど一年中
エアコンを使うため
乾燥は仕方無い。
・・・ということは
人間の身体も
それだけ乾いているということか。
天気予報では
これから湿度が下がる日が
多くなるそう。
加湿器での保湿や
こまめな水分補給も
仕事のうち。
2023.11.29
茶の花
京都南座のすぐ近く
建仁寺サンで
撮影させて頂いたお茶の花です↓
建仁寺を開いた栄西禅師が
茶の種を中国から持ち帰り
それが全国に広まったという
有名な話があります。
建仁寺公式サイトによりますと
日本にお茶が入ってきたのは
奈良時代と思われ
既に平安時代には
僧侶・貴族などの間で
喫茶習慣があったそうです。
それを一般に普及させたのが
栄西禅師の功績。
『喫茶養生記』の巻頭には
「茶は養生の仙薬
延齢の妙術である」
とあるそうで。
「カテキン」や「ビタミン」
なんて言葉が無い時代でも
経験上、知り得た
効果効能なのですね。
『茶の花』は
今日の誕生花。
花言葉は『追憶』です。
2023.11.28
楽屋の花OK
歌舞伎界の感染症対策は
今も続いておりますが
ほんの少し
緩和されましたので
お伝えします。
「12月公演から
楽屋見舞いのお花のみOK」
と昨日発表されました。
お花の配送および
楽屋口へのお届けが
ついに解禁です。
平成中村座小倉城公演では
体調不良者が出て
2回休演しており
完全に元に戻るまで
スモールステップかと存じます。
嫁や家族の
ロビー・客席でのご挨拶は
引き続き遠慮させて頂き
お弁当やお菓子などの
差入れも受付不可です。
劇場からO Kが出ましたら
すぐにお知らせしますね。
皆さまのご理解ご協力に
感謝します。
2023.11.27
ライオネル・リッチー
ボクがレコードコレクションしている
’80年代のビルボードについて
順を追ってこのブログの中で
紹介しているが
今日は1982年11月27日の出来事。
ダイアナ・ロスとのデュエット
『エンドレス・ラブ』で
一躍有名になった
ライオネル・リッチーが
ソロとして
全米ナンバーワンに輝いた。
『トゥルーリー
(愛と測りあえるほどに)』↓
コモドアーズから離脱し
初めてリリースした
LP『ライオネル・リッチー』からの
シングル・カット。
ジャケットを読み返すと
「バラードを書かせたら
この人の右に出る者はいない!」と
ジャズトランペッターの
マイルス・デイビスから
お墨付きをもらっていた。
結婚披露宴で
新郎の友人が歌ったら
間違いなく盛り上がる
スローバラード。
相当うまい人に限られるけど笑。
2023.11.26
長崎街道
平成中村座が建てられている
小倉城勝山公園は
紫川のすぐそばにあるのだが
そこから海に向かって
川沿いを5分ほど真っ直ぐ歩くと
『常盤橋』に到着する↓
木造で擬宝珠がついた
趣きのある橋。
橋そのものは
平成7年に
架け替えられているが
ここが
『長崎街道』の起点だと
立看板にあった↓
江戸時代
海外への窓口だった
長崎へと向かう道。
旅人はもちろん
さまざまな文化や情報が
ここを行き交った。
壮大な歴史と
文化の回廊で
歌舞伎をさせていただける幸せを
今、噛み締めている。
平成中村座小倉城公演は
本日、千穐楽。
応援してくださった全ての方
お支えくださった全ての方に
心から御礼申し上げます。
2023.11.25
中村座のお隣さん
平成中村座小倉城公演は
いよいよ明日が千穐楽です。
「いろいろな場所や
モノに出会えて
楽しい」と
亀蔵が申しております。
平成中村座のお隣は
北九州市立文学館。
梁のアーチと
ステンドグラスが
美しい空間です↓
デザイナーは
建築家・磯崎新氏。
建築界のノーベル賞と言われる
プリツカー賞を受賞されました。
この建物全体が
磯崎先生の作品で
文学館の他に
中央図書館や
子ども図書館も
併設されています。
映画『図書館戦争』
ロケ地としても有名!
蒲鉾を切って
縦横に並べてくっつけたような
ユニークな外観です↓
ステンドグラスは
時間や天気によって
表情が変わります。
実は北九州市には
磯崎先生の作品がたくさん!
北九州市立美術館
西日本総合展示場
北九州国際会議場
建物巡りも素敵ですね。
2023.11.24
次の中村座は名古屋
次の平成中村座は3月
名古屋に決定。
勘三郎サンの十三回忌追善で
中村姓発祥地にある
高校の体育館です。
皆さまは
覚えていらっしゃるでしょうか?
フジテレビの特番で放送された
名古屋市中村区同朋高校での
特別公演を。
「中村くん、がんばりたまえ」と
高校生からメッセージをもらった
勘三郎サンが
「この学生さんに会いたい」と
楽屋へ呼んだ
あの高校です。
亀蔵は
昼の部
『弁天娘女男白浪』で
南郷力丸
夜の部
『義経千本桜 川連法眼館』で
法眼をさせていただきます。
「高校の体育館に出没する
平成中村座ってどんなの?」と
思われた方
どうぞご自身で
体感なさってくださいませ。
2023.11.23
猿若祭
来年2月の歌舞伎座は猿若祭
十八世中村勘三郎サンの
十三回忌追善です。
亀蔵は昼の部
『籠釣瓶花街酔醒』
絹商人をさせて頂きます。
シネマ歌舞伎『かごつるべ』を
ご覧になった方も
いらっしゃるかと。
あの舞台は
十七世中村勘三郎サンの
二十三回忌追善で
田舎商人・佐野二郎左衛門を
十八世勘三郎サンが
なさいました。
今回
田舎商人は
当代の勘九郎サン。
親から子
子から孫へと
代々受け継がれていく歌舞伎です。
2023.11.22
女子大からオファー!
昨年の平成中村座浅草公演
『唐茄子屋〜不思議国之若旦那〜』を
ご覧になった方が
「ゲゲコに講演に来て欲しい!」と
松竹へ依頼なさった。
その方は
神奈川県にある
相模女子大学の
偉い先生だそうだ。
『大江戸りびんぐでっど』
『阿弖流爲』そして
『唐茄子屋』
新作歌舞伎はどうやって作られるのか
といったバックヤード話や
海外での
歌舞伎に対するリアクションなど
特別講座で
披露することに。
詳細はこちら↓
学生サンだけじゃなく
一般の方も受講OK。
しかも無料!
どなたでも簡単に
QRコード
または
専用フォームから申し込める。
12月23日(土)13:00〜
相模女子大学にて
ゲゲコ、喋ります。
2023.11.21
休日、大物浦へ
昨日は平成中村座の休日。
すこぶる天気が良く
遠出をしたい気分。
「よし、関門海峡を歩いて渡ろう!」
まず北九州市の門司へ向かった。
関門トンネル人道入口の
エレベーターで
地下60mへ。
トンネルは
海底の更に下にある。
歩行者と自転車専用の
関門トンネル人道は
全長約780m。
途中に県境があり
山口県へ入った↓
歩いて海峡を渡れるのは
日本でここだけ!
と思うと
わくわく楽しい♪
歩くことおよそ15分で
下関市へ。
記念証をもらった↓
下関側の人道口の
すぐ近くにあるのが
みもすそ川公園。
ここが大物浦。
今月の平成中村座『大物浦』の
まさにリアルな場所。
平知盛最期の場面。
関門橋を背に圧巻↓
『みもすそ川公園』の名前は
二位の尼の辞世の歌
今ぞ知る
身もすそ川の
御ながれ
波の下にも
みやこありとは
から取ったそうだ。
芝居では
義経に助けられた安徳帝。
幕切れで
弁慶(ボクです)が
法螺貝を吹いて
『大物浦』は終わる。
今回、法螺貝を実際に
吹いてくれているのは
大谷桂太郎くん。
日毎に上手になっていることを
ここに報告させて頂く。
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