松島屋ないまぜ帖
2024.09.20
天もり発祥の店
今から55年前
四代目片岡亀蔵を襲名するにあたり
大勢の方からご厚情を賜った記録が
我が家に残っている。
その中に『室町砂場』の名前を見つけた。
きっと父が行きつけだったのだろう。
そのDNAを受け継いでいる僕も
大好きな蕎麦屋サンだ。
ここは
戦後まもない頃
『天もり』を始めた店
と言われている。
アッツアツのつけつゆの中に
天ぷらのかき揚げ
=芝海老と貝柱
が入っている。
そこへ
キリッと冷たく細い蕎麦を
半分くらいつけて頂く。
江戸っ子の中には
“半分”つゆにつけるなんて言語道断!
と仰る方も。
先の方だけつけるのが
“粋”で“通”なんだそうだが
そこは好みなので
無理するべからず。
焼き鳥(塩)と
玉子焼きも絶品なので
まずはこのふた品から頂くのが
ルーティーン。
残暑が厳しくても
食欲がなくても
不思議とスルスルっと食べられる
パワーフード。