松島屋ないまぜ帖
2024.09.01
初公開!蘭奢待
「ランジャタイ」と聞くと
「お笑い芸人サン?!」を思い浮かべる僕だが
歴史好きな方は
「蘭奢待、あの信長の?!」と
仰られるかと。
天下第一の香木『蘭奢待』は
東大寺の正倉院に納められているため
その名が付いたとも言われている。
蘭の中に『東』
奢の中に『大』
待の中に『寺』の字が入っている。
信長が切り取った蘭奢待が
小分けにされ
その一片が
三井記念美術館に伝わっているらしく
今、初公開されている。
『五感であじわう日本の美術』展
会場には
錫の容器に入れられ
幾重にも厳重に包まれた中に
うやうやしく鎮座している
蘭奢待がっ!
長さは1センチほど↓
ガラス越しだから
人間の鼻では
その香りは全くわからないが
想像力、妄想力を
掻き立てられる。
歌舞伎で香りといえば
『伽羅先代萩』(めいぼくせんだいはぎ)。
伊達綱宗が履いている下駄が
伽羅でできており
曲者がその香りを
嗅ぐという演出がある。
香りを想像、妄想するって
人間らしくていいなぁと思う。