松島屋ないまぜ帖
2024.07.17
四条河原夕涼
京都は今
祇園祭で賑わっています。
7月1日から31日まで
さまざまな神事や行事が目白押しです。
熱気でむせかえるときは
川風で夕涼み。
江戸時代には
400もの茶屋が
鴨川の砂州に床几を出し
『河原の涼み』と
呼ばれたとか。
当時の納涼床の様子を
歌川広重が
残しています。
お扇子でご覧ください↓
『京都名所之内
四条河原夕涼』
鴨川は濃淡をくっきりと。
向こうに見える家並みは
提灯の赤をアクセントに。
ここは
摺師の腕の見せ所ですね。
奥の山々は
薄闇に霞んで
京都の夏の夜の
湿気と温度を感じさせます。
扇子に仕立てた事で
扇面の下の部分=“地”と中骨が
四条大橋にも思えてきて
欄干から見ている構図になるのは
偶然でしょうか?
京都の夏の風物詩
祇園祭に納涼床。
次の世代にも伝えていきたい
日本の文化です。