松島屋ないまぜ帖
2023.10.16
杉の子会
今月末で閉場となる
初代国立劇場。
大劇場も小劇場も演芸場も
全て建て替えのため
取り壊される。
小劇場の思い出が
『杉の子会』
昭和48年(1973年)
8月12〜14日開催
第5回『杉の子会』公演プログラム
=筋書が此方↓
青年期にさしかかった
子どもたちの勉強の場で
今は亡き勘三郎サンや
三津五郎サンらを筆頭にした
発表会である。
年齢の順に
役が付くため
当時、最年少だった僕は
やっぱりいつもと変わらない役が
割り当てられ
少々拗ねていたように
記憶している(苦笑)。
この筋書
僕はとっくに失くしたのに
客席で観ていた姉が
大切に持っていた。
「あの時はああで、こうで」と
半世紀経った今でも
懐かしそうに話している。
初代国立劇場の
舞台に立っていた
僕ら役者だけじゃなく
お客様にも
色々な思い出が
沢山おありだと思う。
初代国立劇場は一旦幕となるが
歌舞伎を通して
心豊かなひとときを
お客様と共有できたことが
一端を担っているものとして
誇らしくもある。